炎天下のスポーツ、熱中症にご注意
熱中症とは熱疲労、熱痙攣、日射病、熱射病を総称するもので、そのなかでスポーツにより起きる頻度が高い熱射病(日射病もほぼ同義)について簡単に説明します。
高気温、高湿度下での運動により体温の放熱機能が追いつかず熱がうっ積し異常な高体温(40℃前後以上)となり、さらに発汗の亢進により脱水状態となった状態で、最悪の場合死にいたります。
発症は7月下旬の午後から夕方が多く、集団運動中で運動レベルの違う初級者がなりやすい。
また高齢者、肥満者体力低下者やアルコールは危険性を増大させます。
十分な水分摂取(後述)と適切な休憩で予防できますが、初期症状として頭痛、めまい感などを感じたら風通しのよい日陰で休憩し、水分を補給し頚部、腋下部を冷却するなどの処置が必要です。休憩で軽快せず嘔気、呼吸困難、意識低下が見られる場合は即入院治療が必要です。
【水分の補給について】
高温環境下で水を摂取しないで運動を続けると深部体温も上昇を続け39℃近くなると不快感を感じるようになりますが、発汗量に等しい水分を補充した場合はほとんど体温上昇を抑えることができます。
飲みたいだけ任意に給水した場合には必要量に満たないとのデータがあり、強運動の場合は1時間に0.5Lから1L程度を休憩時に分けて飲むよう推奨されています。ただし水だけ飲んだ場合にはかえって電解質のバランスが崩れ熱痙攣を誘発する可能性があるので電解質を含んだスポーツドリンクか少量の食塩を加えた水を摂取することが望ましいとのことです。
トレーニングを積んだ競技者では耐熱能力が高く、水分の補給も少なくてすむ場合もあるようですが、一般的には少なくとも喉の渇きを感じる前に補充するべきでしょう。